映画館は、いくつかの業務を数人のスタッフで分業することで、効率的にお客さんをさばけるように工夫されています。
まず、映画館を訪れて、最初にコミュニケーションを交わすのが、チケットを発行するスタッフの人たちです。興業の世界(映画だけでなく、寄席やコンサートも含めて)では、このチケット売場およびそこに常駐しているスタッフのことをテケツと呼びます。
さらに、スクリーンに向かう入場口でチケットを切るスタッフ、この人たちを俗に「モギリ」といいます。
また、映画館にはたいがいパンフレットや関連グッズ、お菓子などを販売している売店があり、そこにはもちろん販売スタッフが常駐していますね。
そして、忘れてはならないのが映写技師の存在です。当たり前のことですが(といいつつ、ビデオやDVDが普及した現在では、すでに当たり前のことではなくなっているのですが)、映画はスクリーンに映し出されることで、初めて観客の目にふれることができます。映画監督がいくら精力をついやしても、俳優がいくら熱演を披露しても、それを記録したフィルムを映写機にかけ、スクリーンに映写しなければ、映画は映画たりえません。つまり究極的な意味で映画を完成させているのは、他ならぬ映写技師なのです。
プロフェッショナルの映写技師は、単に映写業務を行なうだけでなく、傷んだフィルムの修復、上映中の音響・証明設備の管理など、数々の知識と経験を必要とする責任重大な仕事です。いい映画との出会いを体験するためには、映画館の設備や環境もさることながら、腕の良い映写技師のいる映画館に足を運ぶことが第一、といっても過言ではありません。
もっとも、最近はフィルム上映ではなく、デジタルの映像データをプロジェクターなどの機材を使って映写している映画館が増えているので、映写技師の需要が以前に比べて少なくなってきていることも事実です。なんだかちょっとさみしいような気もしますね。
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